“私”を守って、“私以外のもの”と健全にお付き合いする。「境界」のお話

「私」と「私以外のもの」との違いを理解する

世界は「私」と「私以外のもの」の2種類しかない、

ということを以前こちらの記事でもご紹介しました。

 

今回はその「私」と「私以外のもの」との間に境界が引けているか?というお話です。

境界というのは“他者との線引き”のように捉えてください*

 

 

👩「私」とは一生の付き合いなので、体と感情をコントロールして“命”を守り、幸せの“欲求”、“自我”、また“責任”に応えていかないといけません。

 

 

ですが「私以外のもの」については逆です。

 

👬「私以外のもの」とは一生の付き合いであるとは限らず、体や感情をコントロールすることはできませんし、幸せの欲求や責任にも応える必要はありません。

 

 

このように言うと、相手を遠ざけているようで冷たいと感じるかもしれません。

 

しかしきちんと境界が引けず「私以外のもの」も「私」と同じように考えていると

人間関係が苦しく感じたり、自分や他人を傷つけたり、様々なトラブルが生じるのです。

 

境界が引けていないことが原因で起こる悩みや問題

ここで、自分が境界をちゃんと引けているかチェックしてみましょう(ˇ ‧̫ ˇ)

次のようなことがご自身に当てはまりませんか?

 

  • 嫌なことを断れない。
  • 他の人の意見に合わせる。
  • 自分1人で決めることが困難。
  • 他の人が同調してくれないと不安。
  • 人の問題解決をやってあげることがある。
  • 自分が傷つく人と関わりを続けてしまう。
  • 辛い仕事や予定を詰め込む。
  • 人に要求できず自分でやってしまう。
  • 自分を傷つけるような行為を自ら行う。
  • 誰かが望む生き方をしている。
  • 相手が楽しんでいないと罪悪感を感じる。
  • 不倫関係や三角関係が多い。
  • 本当の自分をさらけ出すことが怖い。

 

思い当たることがあれば、無意識に人の境界を越えていたり、人に境界を越えられることも容易に許しているかもしれません。境界が曖昧、混乱しているということです。

 

だからダメだと言っているわけではありません⭕

 

普通にしていて、仕事関係・友人関係・恋愛関係・家族関係で境界を越えること、越えられることもありますから🌱

境界にこだわりすぎて、やりたいようにできないのは悲しいです。

 

ここは踏み込んでいこう!

ここは踏み込んできてもらおう!

ということもあっていい。

 

 

でも、頻繁にラインを突破している/させているならばトラブルや悩みが尽きません。

意識して線引きを保つ方が、健全で親密な関係が長続きして喜びは増えます。

 

ですから自分の幸せを守るために、そして健全で気楽な人間関係でいるために

日常生活で境界の混乱を意識できるようになれたらいいかなと思います🌸

 

「私は人より境界を引くのが苦手だから気をつけよくらいの気持ちで。

 

境界線を意識できるようになる○

境界線を自分が越えていること、自分が相手に越えられていることに気づけるようになりましょう。

 

1.自分が越えていないか確認

✅ 相手の安心・安全やプライバシーを侵していないか?

✅ 相手を自分のもののように捉えて発言や行動をしていないか?

✅ 相手が思い通りにならないことに不満を感じていないか?

✅ 相手に評価されないことを恐れて傷ついていないか?

✅ 相手に代わって責任を果たそうとしていないか?

✅ 相手をサポートする以上に助けよう、救おうとしていないか?

✅ 相手に事実を伝えるだけでなく責めたり指示をしていないか?

 

 

2.相手に越えられていないか確認

✅ 自分の仕事量ややることが周りよりも明らかに多くないか?

✅ 自分の心地よさが相手に奪われていないか?

✅ 自分を物のように扱われていないか?

✅ 自分の行動を制限されたり一方的に無理を強いられていないか?

✅ 肉体的または精神的な暴力をふるわれていないか?

✅ 自分の友人関係やお金の使い方などに口出しされていないか?

✅ 親密な関係を自分勝手に要求されていないか?

 

 

いかがでしたでしょうか。

境界線を越えている、越えられていることに気づいたらとりあえず一旦

距離を置いたり、時間を置いたり、気持ちを伝えてきっぱりと関係を切るなど

それ以上近づかない選択をおすすめします。

 

自分の安心・安全は自分で守る責任がある

私が責任を負うのは「私」だけです。

 

たった1人、自分のことだけは守ってください。

 

境界を越えられて、不安や苛立ち、恐怖を感じるのは当たり前です。

何も相手に悪いと思うことはありません。

その感覚は「離れていいよ」というサインです🌸

 

感じ取ったら「私以外のもの」とは線引きをしてください。

 

断りましょう。立ち去りましょう。

気持ちや意見を声に出しましょう。

 

 

また、他人の選択には口出しせず放っておきましょう。

それが自分が思うことと違っていても、傷ついたり恐れる必要はありません。

 

放っておくのは単なる“無視”ではありません。

掴んでしまった相手のものを手放す行為です。

相手のコントローラーを本人に返すことです。

 

相手にも自分の責任は自分で取らせることが大切です。

相手にも自分の人生を自分で生き切る責任と権利があります。

 

 

境界を意識できるようになって「私」と「私以外のもの」が分けられますように*☺

 

最後に…

どうして境界が曖昧に、混乱するようになったか?というと、

その原因は幼少期の家庭環境(特に母子関係)、あるいは大きなショックを受けた心の傷にあると言われています。

 

自分のことなのに親に決められることが多かった。

親の感情をケアするために自分の本音を抑え込んでいた。

大きな裏切りに遭って人との距離感がわからなくなった。

など

 

このように境界の混乱もまた、生きていくために仕方なく起こったことです。

 

ですから

「これまで頑張ってくれてありがとう」「これからは正しい自分の守り方を覚えていこう」、そんな風に思っていただけたら嬉しいなと思います💫